リーキーガットの検査は自分で出来る?検査種類とその費用

リーキーガットの検査は必要か?

「リーキーガットかどうか知りたい」「調べたいけど費用が気になる」「どの検査がいいのか分からない」「検査する必要があるのか?」「ドクターに勧められたけど高額だから迷っている…」という方は多いのではないでしょうか?

 

もちろん専門医の元で必要な検査を検討し、治療方針を決めるに越したことはありません。しかしこれらは保険適用外で高額になりますので庶民が手軽にやってみよう!というわけにいかないのも事実。

 

ぶっちゃけ、私の意見としてはリーキーガットかどうか?の検査はしなくても良いと思います。だって症状をみればだいたいわかるし、リーキーガットや腸カンジダの対策をしてみて良い反応が出るなら、間違いないですからね。

 

「自分でリーキーガット対策してみよう!」っていうレベルの方なら、リスクのある薬を使う事はないですし、少々失敗はあっても危険な事はありません。

 

ですから、”今後の仕事に役立てたい” とか ”働けないほど体調が悪い” とかじゃなければ、無理して検査する必要はないとおもいます。もちろん、お金と時間がたっぷりある方は検査をおススメしますけど。

 

この記事では、検査の意義、自分でできる検査、検査費用についての概要を解説していきます。検査を迷っている方は参考にしてみてくださいね。

リーキーガットの検査とその選び方

リーキーガットとは腸のタイトジャンクション(腸上皮細胞のつなぎ目)が緩む状態をいいます。ですがらその状態を目視できれば、それが確定診断になるのでしょうが、残念ながらそのような検査はありません。(2019年8月現在)

 

現在行われている検査は、腸内環境を知ることでリーキーガットを推測するものです。これらの検査や症状を総合的にみて「リーキーありそうね、これは間違いないよね」という判断をしています。

 

ではどんな検査があるのか?クリニックで採用される、リーキーガットに関係する、代表的な検査5つを書きます。

① IgG食物アレルギー検査

リーキーガットの評価 ★★★★★

自分でできる 〇

分かる事リーキーガットによるIgG型食物アレルギーの評価

 

とにかくリーキーガットがどうか調べたいならコレになります。アレルギーはリーキーガット症状の代表的なものですからね。市場でもキットが出ており、病院に行かなくても出来る手軽さ。

 

まあ、何かアレルギー症状があれば保険適用の検査を受けるのも手ですけどね。この場合「リーキーガットを調べたいから、アレルギー検査したい」と言ってはいけませんよ(笑)

 

費用は自分で出来るキット、自費診療の病院などで25,000~40,000円と様々。

 

腸モレで未消化の食物が体内に侵入することにより、敵が侵入したぞ!と認識した免疫細胞が抗体を作りアレルギー反応をおこします。その抗体を調べる血液検査です。これで多くの食品に高い反応がある場合は、”腸モレがありますよ”という事を意味します

 

 

アナフィラキシーで有名なのは「即時型IgEアレルギー」ですが、これは数時間~数日後に症状がでる「遅延型IgGアレルギー」の検査です。

 

 

この検査の解釈には注意点があります。 これで反応の高かった食品を除去すればOKではない という事。日本アレルギー協会でも ”この検査で食物アレルギーの原因を診断する事を推奨しない” としています。(小麦・乳製品は別ですが)

 

 

実際、患者さんをみていても検査通りの食品に反応しない方が多いのです。この検査の意義は、結果をもとに食事制限する事ではなく、腸のトラブルを知る事です。

 

 

遅延型のアレルギー症状は様々あります(頭痛、倦怠感、関節痛など)。しかし、これをを抑えるために食事制限をするだけでは解決にはなりません。

 

 

なぜなら食事制限を行っても、アレルギーのそもそもの原因、リーキーガット対策をしないかぎり、食事制限は一時的な対処療法でしかありません。

 

それだけでなく、食事制限によるさらなるアレルギーを誘発することになります。(食事内容がさらに偏るから)

★ この検査で、反応が高いものが多い場合、やるべきことは食事制限ではなく「リーキーガットを治す対策」です。

② 総合便検査(CDA)

リーキーガットの評価 ★☆☆☆☆

自分でできる △

分かる事腸の炎症の有無、腸管免疫状態、除菌ハーブへの感受性、抗生剤への抵抗性

 

この検査はリーキーガットがあるか?評価としては検査意義は低いでしょう。しかし、この検査でリーキーガットの治療に役立つ情報が得られます

  • 腸内細菌のバランス、腸PH
  • 腸の炎症の有無(炎症あればリーキー濃厚)
  • IgA抗体
  • 短鎖脂肪酸の量
  • 抗生剤への抵抗性(効く種類が分かる)
  • 除菌ハーブへの感受性(効く種類が分かる)
  • 消化酵素の量

などなど。得られる情報は盛りだくさん!

これは私の結果(Great Plains社)の抜粋。天然抗菌物質への感受性でカプリル酸、グレープフルーツシード、シルバーが高く出ています。コレ、実際に試したら、ほんとにダイオフすごかった。(シルバーは怖いのでためしてませんが)

 

総合便検査は、専門医のところでやるのが主流ですが、調べたら自分で出来る似たようなキットも出ていますねー。アンブロシア自分で出来る検査キット「拡張版消化管健康診断パネル」

 

これグルテン、カゼイン抗体、寄生虫、ピロリ菌もわかるらしい。これ1検査でリーキーガットの推測も出来るし、腸内環境もまあまあ分かるから良さそうですが、なんせ結果を見たことがないのでなんとも。カンジダは別の検査キットがありました。

アンブロシアHPより引用

アンブロシアHPより引用

アンブロシアさんどんどん検査項目ふえててびっくり。それだけ需要があるのでしょうね。(みんな具合悪いんだなー)

 

しかし、検査は読み取り方、解釈の仕方が一番重要ですから知識がなく検査結果をみて、正しく活用できなければ無意味でしょう。費用は5~7万円台と高額。

 

注意点として、この便の検査は培養をするため、全体の3割の細菌しかわからないとも言われています。腸に存在する菌でもたまたま便に出なかったり、培養は腸とは違う条件のためバランスが変わる事も考慮せねばなりません。

 

いずれにせよ、正しい解釈、読み取る知識があれば大変有用な検査です。個人的にはやってよかった検査ベスト3に入り、今でも時々ひっくり返してみています。

③ 尿中有機酸検査(OAT)

リーキーガットの評価 ★★☆☆☆

自分でできる △

分かる事腸カンジダの増殖、腸内環境、ミトコンドリア機能、神経伝達物質のバランスなど

これも、私の結果(Great Plains社)の一部をお披露目。有機酸検査は栄養療法クリニックでは、一番頻度の高いメジャーな検査ではないでしょうか。

 

ただ、リーキーガットがあるか?の評価としては適切ではありせん。しかし、カンジダ菌の増殖をみるには一番有用なのです。ここ大事ですね。カンジダ増殖=リーキーですから。

 

これはそもそも自閉症の検査としてつかわれてきました。自閉症のある子では「アラビノース」というカンジダ菌の代謝産物が高く出る傾向があります。

 

この検査は、体内で代謝された産物を尿からみる検査です。便検査の培養とはと違い、体内の化学反応で出来たものや、腸内細菌の代謝物を直接みますので、そういった意味では便検査よりも正確に体内情報を表しています。

 

この検査でアラビノースや酒石酸が高くでれば、ほぼ間違いなくカンジダ増殖があります。これも専門医の下でおこなう検査で、費用は4~6万円くらい。

 

市販だと先ほどのアンブロシアさんで似たようなものがあり解析レポートもついてるようですが、どうなんでしょう?素人にも活用できるのかなー?どなたかやってたら見せて欲しいです。

 

尿有機酸検査の一番のネックは結果の解析が難しい点。ミトコンドリア、メチレーションなどについて基本的理解がないと結果をみてもチンプンカンプンでしょう。ドクターや栄養士など専門家の、かみ砕いた解説が必須です。

④ 腸内フローラ検査

リーキーガットの評価 ★☆☆☆☆

自分でできる △

分かる事便中の細菌のDNAを分析することで腸内細菌叢のバランスを評価

 

最近では、日本でもベンチャーが参入し自分で出来るキットが出ていますね。これは腸内細菌のDNAを検査するためより正確に腸内フローラがわかるようになっています。

 

費用は、手軽にできる自分キットで1万円~、専門医での詳細検査は5万円台。わたしも一度やってみたい検査。リーキーガットの有無はわかりませんが、リーキーガットの治療に有用な情報がたくさん得られます。

 

しかし、先に述べたように一番大切なのは、検査結果を正しく読み取る事ですから、自分でやる場合は解析できる知識が必要になります。

 

⑤ SIBO呼気検査

リーキーガットの評価 ★☆☆☆☆

自分でできる ×

分かる事小腸内の細菌の異常増殖の有無を評価

 

カンジダがいるとお腹が張る事がありますが、「SIBO(小腸内細菌異常増殖症)」でも同様の症状があります。腸カンジダとSIBOでは症状が似ていても対策が異なるため、見極めが必要です。いずれにしても、腸内環境の悪さはリーキーガットの原因になりますが。

 

この検査は、呼気に細菌が産生するガス(水素やメタンなど)が含まれているか調べます。しかし、呼気を20分おきに3時間調べるため、専門医のところで行います。費用は7万~。

 

リーキーガットの判定にはなりませんが、SIBOがあるかどうか、腸内環境を知るには有用ですので参考までに。

リーキーガットの検査まとめと結論

結論として、”リーキーガットかどうかわかる検査をしたい” ならIgGアレルギー検査の一択になります。

 

しかし、リーキーガットを治すための有用情報を得る検査をしたいなら、便検査、腸フローラ検査、尿有機酸(OAT)検査がいいでしょう。腸カンジダを調べたいなら尿有機酸(OAT)検査ですね。

 

(市販キットは様々あり、検査名が若干異なりますのでよく内容をご確認ください)

自分で出来る 費用 リーキーガットの有無 カンジタ増殖の有無 細菌の種類の評価 免疫の評価 検体
IgG検査 2万5千円~ × × 血液
総合便検査 5~7万円 便
尿有機酸検査 × 4~6万円 × 尿
SIBO呼気検査 × 7万円~ × × × 呼気
腸内フローラ検査 1~6万円 × 便

症状からみて「リーキーは間違いないでしょ!リーキーの診断はいらないけど、治療に役立つ情報がほしい、病院に行くほどじゃないから自分で検査したい」って場合は、腸フローラ検査、便関係の検査が良いのではないでしょうか。

 

ざっくりとした解説でしたが、是非、ご参考になさってみてください。今後市販キットも増えると思いますのでそちらも、今後口コミしたいとおもいます。

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