リーキーガットが治らない原因の1つが上咽頭炎
栄養療法の効果がイマイチ。
その原因は慢性炎症や毒素蓄積(重金属など)である事が多いのですが、今回は慢性炎症の1つである「上咽頭炎」について。
上咽頭とは鼻の奥、のどちんこの裏のあたりです。
この周辺、「鼻咽腔」の頭文字をとって「Bスポット」といい、上咽頭炎を治す治療を「Bスポット治療」といいます。この治療は一部の耳鼻科で保険適用で受けられます。(詳しくは別記事で)
塩化亜鉛をつけた綿を、上咽頭にこすり付けて炎症、うっ血をとります。炎症が強いほど痛いです。
ここの慢性炎症が見逃されがちですが、気づかずに放置すると栄養療法がうまく効きません。
口から肛門までは、地続きの粘膜で1本のホースのようなものですから、腸に炎症があれば喉や口腔内にも炎症が飛んでいる可能大。リーキーガットがある場合、喉や鼻の症状を訴える方が多いのも事実です。
「喉に違和感がある」などど問診表に書いてあれば、あーきたきた、と反応するポイント。
ですから、上咽頭炎があれば、腸のケアばかりしていても、症状は一進一退でなかなか良くなりません。グルテンフリーやカンジタ除菌をしてもリーキーガット症状がなかなか良くならない場合は、上咽頭炎を疑ってみましょう。
体内に炎症があるかどうかは血液検査でも、ある程度判断ができますがこれが万能ではない。実は私も、長い間見逃していた一人です。炎症数値のCRPやγグロブリンは高くなかったので自分には関係ないだろうと思っていたのです。
しかし、なかなか改善しないタンパクの栄養状態や自律神経の不調があり、なんなんだ?何は原因なんだ?と悩み、やっとこ「慢性上咽頭炎」を発見したという経緯があります。
血液検査データは使えますが、それだけで判断してはダメだということを改めて体験し反省しました。
リーキーガットが治らない原因・上咽頭炎のセルフチェックポイント8つ
ではでは?どのような方が「上咽頭炎」をチェックするべきか、血液検査をしていない方が、判断するポイントをあげてみます。
1、のど・鼻の症状がある
これは分かりやすいですね。とくに鼻くそが黄色い=何かの感染。黄色は中医学で熱や炎症を表しますので、これはほぼ間違いないでしょう。普通に考えても、風邪でもないのに黄色い鼻くそっておかしい、何かある。
私は、上咽頭炎で受診したときに、慢性のアレルギー性鼻炎だよ?っていわれましたがまったく自覚なしでした。そういえば、寝る時鼻がよくつまってたな…とか、掃除するとくしゃみ出やすかったな、とか。そういえば、そういえば、の連続でした。慢性化してると気付かないものです。
2、自律神経症状がある
上咽頭は迷走神経のすぐそばに位置し、自律神経と深くかかわります。
どーしても、何をやっても取れない首肩こりなどが、スポット治療でとても良くなったりします。私も、鍼灸の先生に「急にほぐれたけどどうしたの?!」と言われるほど急激に楽になりました。しかも1回で。
Bスポット治療は長期戦ですが、自律神経の症状早い段階で改善がみられるそう。なんてったって、神経の近くを直接こすって刺激するのですから、そりゃそーだ。
3、リーキーガットやSIBO、過敏性腸症候群がある、なかなか改善しない
これは冒頭で書いたとおりですが、Bスポット治療でSIBOが改善したという例も良く聞きます。消化管の上流に炎症があれば下流もしかり。喉と腸はつながっています。
4、耳の下あたりの胸鎖乳突筋を押すと痛い
場所が近いので凝りやすいようです。
ここがとっても張ってる女性をみると、自律神経不調ありそうだな、と推測してしまう。交感神経優位なやせ型、イライラ、眉間のシワ入ってる感じの…
5、子宮頸ガンワクチン後に体調不良を発症した
堀田修先生(日本病巣疾患研究会理事長)の著書では、子宮頸ガンワクチン後の体調不良で受診した90名のうち、1人の例外もなく激しい上咽頭炎があったそうです。
これはワクチンに含まれるアルミニウムが免疫を活性化する作用があるため、もともとあった上咽頭炎が重症化したと考えられているようです。
頸がんワクチンに限らず、アルミニウムは日常的に摂取しやすい有害ミネラルでもあります。アルミ鍋、胃薬(胃酸抑制剤)、飲料缶などの頻繁な利用で体内に蓄積している場合も、同じなんじゃないかなーと勝手に推測。
6、低血糖症状がある
これ、私も劇的によくなりました。
副腎疲労だから仕方ないと思っていたのに、数回の治療で症状がほぼ消失して感動。いつも何か食べてないといられなかったので1日4~5回食事をしてたのすが、補食無しでも大丈夫になり食費も安くなりました。甘いもの欲もあっさり消失。
これは推測ですが、炎症がおさまれば、インスリン抵抗性の改善にもなるし、副腎への負担もへるので糖新生もスムーズになるため(=血糖値安定)ではないか?と思っています。
何をしても痩せない人(炎症体質)も上咽頭炎をチェックすると良いかと。
7、低気圧で不調になる、顔のむくみ
いわゆる低気圧病。
低気圧により上咽頭の静脈やリンパ管の拡張が、脳リンパ排液のうっ滞をおこすため、視床下部や大脳辺系の機能に影響をおよぼすと考えられています。
まだこの辺の詳しい機序は解明されていないようですが、上咽頭炎の治療をはじめると、いわゆる「気象病」がすっかり改善するケースが多く見られます。
私は、低気圧病はなかったのですが、謎に顔がいつも浮腫んでいました。しかし、Bスポット治療1回目の翌日、劇的にムクミが激減。ぼんやりと腫れていた目がパッチリしてびっくり。歳のせいじゃなかったのか!
8、その他
IgA腎症の治療に、Bスポット治療というのは、もはや定番のようです。上咽頭ってリンパ組織がむき出しになっている場所なので、免疫症状と関りが深いのは容易に想像ができますよね。
上咽頭から放出された炎症物質 ⇒ 全身を巡る ⇒ 炎症が全身にとぶ
炎症でコルチゾールを常に産生、消耗していたら副腎が疲れてしまいます。喉の慢性炎症のせいで副腎疲労ができあがる。免疫低下や説明のつかない疲労感がある方は要チェックですよ。
リーキーガットが治らない原因・上咽頭炎まとめ
個人的には、リーキーガット同様、上咽頭炎を持ってる人、かなり多いのでは?と思います。
炎症がない人ほど長寿であるという研究データがありますが、炎症がない=タンパク栄養状態がよい、ことにつながりますので(もちろん食事でとることが前提ですが)、長生き、若々しさ、エイジングケアにも上咽頭炎のチェックはおススメしたいです。
Bスポット治療は、20回、40回と、長期間通わないと改善しないので根気がいりますが、劇的な効果を感じた私には楽しみな治療でした。(ちょっと痛いけど)
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